日本最北端の温泉郷である、豊富温泉。
皮膚疾患の改善に効果のある温泉として、近年、全国から湯治客が訪れています。
訪れる世代は様々。
『乾癬』という皮膚疾患の方は、年齢層は高め、男性に多い疾患。私は、豊富温泉に来て初めて、乾癬という皮膚疾患を知りました。
そして、さらに近年多くなっているのが、アトピー性皮膚炎。私もそうです。
娘が1歳の頃、出産後の体調不良により、人生初の大悪化。困り果てて訪れたのが、豊富温泉でした。32歳の時、かな。
初めての北海道、しかも札幌や富良野のような観光地でなく、日本最北端!
『そんな遠くへ行くのか?』『もっと他にないのか?』と、両親には散々言われたけれど、命が求めたとしか言いようがない。なぜだか、無性に行ってみたかったのです。
インターネットの時代が与えてくれたご縁です。
しかしその時には、まさかここで暮らすコトになるなんて!!思ってもみなかったコト。
初めて訪れた豊富町の素晴らしい景色にビックリしました。なんて、なんて広いんやろう!と。
札幌から稚内市へ向かう汽車に乗り、6月のお天気の良い日やったから、その景色の素晴らしさに、心底感動したんです。
牧草地に点在する、『牧草ロール』が何だか分かんなかった(笑)
なんやろう、このデッカい物体は?
たまに、白いのもあって。
これには草が入っている、牛のエサなのだと、豊富に着いてから聴きました。
満開のエゾカンゾウと利尻富士にも、心底感動して。
泊まったお宿のおじちゃんが、『サロベツ湿原センター』という豊富町の観光名所に連れてってくれたんです。
その日は快晴で、もう、それはそれは素晴らしい景色が広がっており。
日本にはこんなトコロがあるんやなあ!と、ココロ奪われたのを今でも覚えています。
いろいろ大変やったけど、やっとここまで辿り着いたんやなあ、と。。。
偉大なる大自然に包まれ、心身共に満たされたじかんとなり。
そんな思い出があり、ぜひ全国から湯治に訪れる方にはぜひら!訪れて欲しいと思う、素晴らしいサロベツ湿原です。
※写真は豊富町観光協会さんのFacebookからお借りしました。
そして、先日のコト。
豊富温泉にて開催されたイベント、『みんなで卓球&スラックラインをしよう』。
私は健康増進担当なので、スポーツイベントを担当させていただいたりもしてます。
卓球ー!やはり温泉ですからね(笑)
これ、遊びながら体幹トレーニング出来ます。
大人も子どもワイワイと。春休みやから、親子湯治の方が多い今、イベントも賑やかです。
そして、帰り道の光景。
会場である豊富温泉集落センターから町営の入浴施設『ふれあいセンター』まで、みんなで歩いて帰るひとコマです。
この通りは、『温泉小学校通り』と言いますが、もう小学校は廃校し、その建物はグループホームになってます。
私はなぜか、この景色がとても好き。
この真っ直ぐに続く道を、偶然という必然にて出会った皆さんが、楽しそうにワイワイ話しながら歩くんです。
自転車に乗せてもらい、テンション上がりまくりの男の子。
パパではなく、たまたま会ったお兄さんです。お兄さんと言っても、私と同じ、子どもを故郷に残して湯治に来ていらっしゃる方で。
皮膚疾患という共通点はあれど、皆さんそれぞれ、抱えている環境も仕事もそれぞれ。
それがまた、日本最北端で出会うなんて!
私も、初めて豊富温泉を訪れた時に仲良くなった方と、今も連絡をとったりしてます。ホント、面白いご縁です。
ここ豊富温泉にご縁をいただいて、一体どれくらいの方とお会いしたんやろう。
前に、北海道千歳空港がある千歳市に住んでいるトモダチが、『まなみんのファンは全国にいるからね』と言った。私、『いやー、さすがにそんなコトはないわ〜』と言ったら、『豊富温泉に全国から訪れる方が、あんなにたくさんヨガクラスに来るのやから、全国にいるんだよ〜』と言われて、あーそうか〜と、納得。
確かに、果てしなく遠いフィンランドから来た方もいらっしゃり、アメリカの方もいらっしゃった。
昨日話した方は仙台。その前は滋賀県。
ホントに、全国各地から湯治の方がいらっしゃっている豊富温泉です。
こうでこうで、このように辛いんです。なんて、皮膚疾患を伝えるのは、なかなかに難しい。
でも、同じ痛みであれば、見ただけで辛さがちゃんと分かる。
どれだけ痛いか、痒いか、苦しいか。
安易に『分かるよ』なんて、言わないで欲しい。
全身から浸出液が出て、髪の毛や服がベタベタになり、あげくの果てには、乾くとくっついてしまうなんて、なってみないと分からない気持ち悪さです。
でも、だからと言って、苦しみを理解してくれる場所でばかり、のんびりしている訳にはいかない。
中・長期湯治の方が増えたここ数年。
私が移住して3年だけれど、来たばかりの頃より増えて来たように思います。
きっと、やりたいコトだけやなく、やるべきコトがあったほうが生活にハリが出て、良いのではないか。
状態が落ち着いたら、思い切って働いてみたらどうか?と、話したりするコトもあります。
結局決めるのは本人で、誰がどうのこうの言うコトではないのやけど、エイっ!って、背中を押してもらえたから出来たってコトが、私には何度もある。
そんな、きっかけにはなれたらええなあ、と思ったりします。
明るい方へ、明るい方へ。
わざわざ苦しい道を選ぶ必要もない。
そう思って私は、北海道・豊富町に移住しました。
いろいろ考え、結局自分で決めた。今も変わらず、悔いはないです。
今はすっかり体調は良くなり、故郷である愛知へ帰れば、娘と思いっきり遊ぶコトが出来る。
ホントに、幸せなコトです^ ^
人生何があるか分からない。せっかくやから、楽しもう!!
皮膚疾患で苦しまれている方がいらしたら、ぜひ、選択肢のひとつとして、豊富温泉に来てみてくださいね。
ここは雨宿りの場所。
ゴールではないけど、背にも腹にも変えられない苦しみは、楽になるかもしれません。
豊かな大自然溢れる、素晴らしい場所です。
ありがとうございます。
コメントを残す