愛知にて。
父の介護。
家族として、少々でもお役立てたらと、定期的に愛知へ帰っている。
今日は天気が良くて、暑くもなかったから、床屋さんに来てもらうやなくて、「自分で行こう!」と誘った。
ベットから車椅子への移動がひと苦労。
リフターという、人間を吊り上げる機械がベットについていて、それを使って移動する。
これが、コツがいろいろあり、微調整の上手さで車椅子の座り心地が違うようで、なかなかに難儀。
これは慣れたらいいコトやけれど、あれこれしているうちに、予約の時間を過ぎてしまった。
床屋さんに電話をして、「遅れます」と。「大丈夫やよ」と言ってもらえて、焦らず行けばよいからと、ひとつずつ。
これで、車椅子ごと玄関から出られる仕組み。
私が保育園の年長さんの時に建てた家。古い造りで、段差が多くて、どこもかしこも、狭い。
それを、大々的にリフォームをして、車椅子で過ごせる環境になった。
ある時、何気ない生活が一変する。
中途障害の苦しみ、厳しさを、痛いほど味わった。しかし何より、生きていてくれた。
それが、なんてありがたいコトか。
私は、遠く北海道で暮らすコトを決めた。娘を預けてひとり、北海道へ。
なんて親不孝や!と言われても、仕方がない。そんな中、ふいにあった連絡。
こんなに重症だとは思わず愛知へ帰ったけれど、やっぱり、生きていてくれて良かった、そればかりを想う。
15分も遅れて、やっとこさ床屋さんに着いた。
それでバリアフリーになったから、きっとありがたがっている方も少なくないやろう。
私も子どもの頃、ここで髪を切ってもらっていた。
いつも父の髪を切ってくれるのは、私のふたつ年上のキレイな先輩。
お父さんは、「いっちゃ」とまわりから呼ばれている。久々に会ったいっちゃに、床屋のスタッフさんが喜んでくれた。
なんだか私まで嬉しくて。
家からパッと出て、歩いて車に乗って、鍵をまわしてブーンと走れば、たったの3分で着く床屋さん。
それが、今の父にはなかなか遠い場所になったけれど、私がいる時には毎回来よう!と話した。
床屋さんまで来たら、顔も剃ってもらえるのだ。
あら、こんなち変わるもんや〜と、私もビックリ。
餅は餅屋さんへ。
いろんな専門家が居て、こんに上手に顔を剃ってもらえるなら、やっぱり来ないとね〜、と。
もっちゃんは、外へ出るのが困難な方のお宅へ、あちこちに行っていて、寝たきりの方の髪も切るそうだ。
横を向いてもらい左右順番に切って、最後には家族に手伝ってもらって、起こして後ろを切るのやそう。
髪を切ってヒゲを剃って、鼻毛の手入れもしてもらって。
お父さんはオシャレなヒト。
身だしなみにはいつも気遣っていた。
ケガをして手術をし、やっと話せるようになり、まず言われたコト。
「カミソリ」。
思わずハッとした。
しかし、それは勘違いで、無精ヒゲを剃ってほしい、というコトやった。
なるべく心地よく、快適に過ごせるように。
そのヒトの大切なコトに、モノに寄り添って、一緒に大切にする。
家族は難しいのだ。
先に腹が立ってしまって(;^_^A
先日、「まなみんでもそんなに怒れるコトがあるんやね〜」と言われたが、いつもいつも言い合いをしているヒトのそばにいたら、やっぱりゲンナリする。
「うるさいな〜」と、きっといつもはしない顔をして、イライラする。
「家族だけでバランスをとるのはホントに難しい!」
ココロから思う。
頼れるモノを、ヒトをたくさん見つけて、お願い出来るトコロはどんどんお願いし、自分しか出来ないコトを、長くやり続けられるように。
長期戦やからこそ。
と、母にいつも話すけど、なかなかに伝わらない、このもどかしさ〜
しかし、考え方はヒトそれぞれ、言うのは自分の勝手で、あとは相手が決めてくれたらいいか〜と、私も抱え込まずに手放すコトにする。
とにかく、今日の午前中は楽しく過ごせた。たくさん笑って話した。
何よりV(^_^)V
ありがとうございます。
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