日本のてっぺん・きた北海道を拠点に『沖ヨガインストラクター』として活動しているまなみんです(^^)
今日は、アトピーのお話です。
昨日、ある一冊の会報誌が届きました。
『あとぴーフリーコム』
関東を拠点にして活動されている団体です。皮膚科医の支持を受けたりしながら、年間3回発行する会報誌は、とても読み応えのあると思います。
昨日届いた会報誌を、すぐに開封して全部読みました。16ページというそれほど容量があるモノではないので、読み甲斐はありますが、読み辛い量でもないです。
フリーコムの代表である有田さんをはじめ、フリーコムのスタッフさんは、たびたび、ここ日本のてっぺん・きた北海道にある皮膚疾患の療養地として有名な『豊富温泉』を訪れてくださっていて、私も何度か、スタッフの皆さんにお会いしたコトがあります。
いつも、この会報誌を読んでみて思うのが『アトピーの生き辛さ』そして『地味に難しい』という点。
今回、有田さん自身が書かれた記事で、有田さんが転職や転居により、久々にアトピーが大悪化したコトを知りました。
それを読んでビックリした私。
私もたまたまここ数か月、大悪化とまではいかなかったモノの、久々の悪化で苦労が続いていました。
『これで良しって、なかなかないな~』
アトピーって、ホント手強いのです。。。
アトピーって一体なんだろう?
アトピーは病気ではなく状態なんだとか、生活を改善すれば良くなる生活習慣病なんだとか、いろいろな情報が錯綜しています。
私自身、そんな定義はある意味どうでもよいのだけれど、『想像以上に難しいモノである』というコトが伝わればそれでいいかな、と。
そして、治った治らないではなくて、『保ってゆけるコト』を目指して行けたらそれで良いのではないか、と思っているのです。
『アトピー完全に緩解しました!』と、アトピーの改善法を世にお伝えしている方々がいらっしゃる。
それはそれで良いと思うし、そのヒトにはとても合った改善法が見つかったのだろうと思います。がしかし、疾患というのは、もう二度と罹患しないというモノではなく、今は良い状態を保てているし、忘れるほどになっています。というのが、分かりやすい表現ではないかと思うのです。
たとえばガンのように、5年経てば寛解と言うような見立てもあるけれど、10年ぶりにアトピーが再発した方を、私は何人も知っているし、それが前回の悪化とつながりがあるかなんて聴かれても、分かる訳がないと思うし。
皮膚は、人体最大の排出器官であるコトには変わらないだろうから、上手くバランスが保てなくなった時の皮膚への排毒は、誰にでも起こり得るコトだと思うのです。
『熱が下がりました!二度と風邪はひきませんから!』と言っているヒトはほとんどいないように、ある意味、風邪と同じく、出る時には出るような気がしています。
しかし、出にくくするコトは充分に出来るだろうし、そのためも、自分にあった策を探るコトはとても大切だと思うのです。
決して、『治らない』とは言ってないんです。治ったか治らないかではなく、いかに今を心地よく過ごせるか、が大切だと言うコト。
アトピーの苦しみ。
一時の間でも、地を這うように苦しい想いをしたヒトならば、重症アトピーの壮絶さがどれだけのモノかとは、言わずにも分かる。
フリーコムの会報誌の良いところは、その様々な側面が見えてくるというコト。そして、これで良くなりましたをアピールをしてもいないコト。
ありのままのアトピーを取り上げながら、そのジレンマを共に感じながら、アトピーという疾患(あえて疾患と書いておきます)の当事者が主体となり、その複雑さと向き合いながら、それでも社会で豊かに生きていこうとする様子が垣間見えるからです。
原稿を寄せている皆さんもそれぞれ、多方面で活躍されている方が多く、ここでよくよく分かるのは、『アトピーだから無理』というモノではない、というコトも。
皮膚疾患であれど、活躍の場はいくらでもあります!
私自身もそれなりに、それなりにですが、日本のてっぺんにて、小さいですがそれなりに活動をさせていただいてます。ひとまず、何とかはなっている現状。
むしろ、ピンチをチャンスに変えて行けばよいのだよ!と、読み終わった時に思えるんです。
しかし、『がんばれ!』とは、どこにも書いてない。
『生き辛いコトっていろいろあるよね。』
『見た目に分かる疾患ってやっぱり辛いよね。』
『一日中痒かったらココロも歪むよね。』
そんないろいろを抱えながらも、社会でどう自立してゆけるのかを模索し、現状を受け止めながら、自分らしい生き方を探して行ける。これは、何の疾患と限らないコトですが、少なくとも言えるのは、『なかったコトにしているうちは難しい』というコトです。
向き合ってこそ始まる未来がある。
アトピーという個性。
私は、アトピーという疾患を自分のひとつの『個性』だと今は思っています。
もちろん、なかったに越したコトはない。
がしかし、このアトピーに育てられた自分がここに居るコトは明確だし、痛みを背負ったからこそのチカラがここにあるし、今回久々に悪化して思ったのは、もちろん皮膚症状は辛いのですが、『そんなコトより人間性が大事、とにかく仕事に穴をあけない。可能な限り、私は今の生き方を貫く』という信念が、思った以上に私の中にあるんだな、という気付きでした。
肌が荒れていたら、一般のヒトだって、人前に出るコトを避けたくなるでしょう。
それはその通り。よく分かります。
私も、そりゃあそうとも確かに思うけど、それ以上に守りたいモノがある。結局、右往左往の人生の中、苦しみぬいた末に見つけた今の生き方・暮らしを、私は最大限守ってゆきたいし、少々のコトではくじないぞ!という強さがあるんです。
それは、悪化とは言え、そうやって言えるほどの状態だというコトもあるけれど、こうして久々に痒みや炎症と共に暮らしてみて、私にとっては大きな気付きでした。
改めて、一日中痒いという大変さを思い知ったし、全身に炎症が出ている方はどれだけ辛いだろうかと、しみじみ。
そして、これからを考える。
きっと大切なのは、もう治ったのかどうか、今後にまた再発しないかどうかではなくて、『今どう生きているのか』です。
アトピーだけが人生を左右する訳ではない。私というひとりの人間には、もっと様々な要素があります。
その考え方次第で、過ぎ去った過去も、まだ見ぬ未来をも変化を起こすチカラがあるのではないかな、と思うのです。
すべては『今』にあり、『今・ここ・自分』の在り方が何より大切なんだ、と。
そして、『仲間』という存在の大切さ。
アトピーになってみないと、この苦しみは分からない。これは、どんな疾患でもそう思うのではないでしょうか。
当事者でないのに寄り添ってくださる方々はたくさんいらっしゃるし、私自身、なったコトのない疾患で苦しんでいらっしゃる方に、寄り添っていきたいとも思っています。
しかしやっぱり、こうでこうでと細かく話さずとも察するコトが出来る同士というのは、やっぱり大きい。
アトピーは近年、増加傾向にあるというデータをあちこちで見かけます。
今この時も、家にこもって社会と分断されながら、一日中インターネットばかりを観ている、なていう方がいらっしゃるのだと思う。そんな方々に、ぜひひとつの選択肢として、アトピーの聖地とも言われる『豊富温泉』に湯治療養に来てみてほしいとお伝えしたいし、そして、『アトピーフリーコム』という素晴らしい広報誌を読んでみてほしい。
まあ、良い意味でなんでも良いんですよ。つながりはいろいろあったら良いし、いろいろ試してみたら。
社会とのつながりってやっぱり大切で、それをきっかけにして、きっと新たな自分と出会えるのだと思うんです。
ひとりって、『意外なほどに伸びしろがない』と、よくよく思う。
ひとりがふたりになり、3人になり、10人にもなれば、あれこれぶつかったりするコトもあれど、物事はグンと進む。
自分の生き方を考える時、努めてヒトの生き方を覗いてみる。自分が大変な時、同じような苦しみをしているヒトとひとまずハナシをしてみる。
幸せそうなヒトがまぶし過ぎて向き合えなかったら、もっと困っていそうなヒトに声をかけても笑
いや、それってかなり大切ですよ!ひがんだりもがいたりしながら、ヒトは自分を見つけてゆくのだと思うから。。。
それはきっと、何かのチャンスです!
ひとりで過ごす時間も大切ですが、ヒトの輪の中に居る自分も同じく大切。
ぜひ、アトピーで苦しむ方には、何かと出会って欲しいなってと思います。
いらぬお節介だろうとも思いつつ、やっぱりそう書いておきたい私。
ありがとうございます。
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