先月行かせていただいた、山梨県北杜市にある増富温泉滞在記の続編です。
◎増富温泉滞在記①はこちら→★★★
全体の様子は、豊富温泉公式ブログに書きましたので、こちらを覗いてみてください。
◎豊富温泉公式ブログ→★★★
今日は、増富温泉へ私を呼んでくれたおふたりについて書いてみます。
ふたりはご夫婦。
ご主人の山田さんは、マッチョな体格!これは日々の農作業な賜物だそうで。シーズンになると、増富温泉ある田んぼや畑で、暗くなるまで作業しているそうで。
ふたりはIターンで、埼玉県から増富温泉に移住しました。
大都会東京で働きながら生活するうち、東日本大震災の混乱も受け、異常なほどにヒトの多い都会に不自然さを感じ、ふとしたコトで出会った増富温泉に、週末通うようになったそう。
4年間、週末のたびに増富温泉通いながら、平日は東京で働く、という生活を続けながら、増富温泉に移住する準備をしてきたそうです。
これって、いいですね。
いきなり『それっ!』って来てしまうより、まずは人脈を作りつつ、地域のコトをよく知りつつ、だんだん馴染んで行く、という方法。
今、日本では、総務省が実施している『地域おこし協力隊』という制度を活用し、Iターンにて田舎暮らしを目指す方が多い。
この制度を活用する自治体が増え、この制度で働きたいと言う方も多い。となれば、制度としては上手く行っているのやと思うけれど、居住地を変える、しかも全く馴染みのない田舎で暮らすだけではなく、すぐに働く。となれば、そんなカンタンではないように思う。
私も、地域おこし協力隊としてではなかったけれど、人口約4000人の豊富町へIターン移住をして、今は4年目。
今でこそ、都会感覚では上手くいかない、田舎ならではのいろんなコトに慣れて、それを楽しんで暮らしているけれど、最初はカルチャーショックのようなコトも、いろいろにあった。
でもそんな時、大前提として、私の意見を押し通すコトではなく、まずは今までの流れを知って、それになるべくに合わせて、『馴染んでゆくコト』が大切。そこを間違えてしまったら上手くいかないと、まず思ったコト。
『郷に入れば郷に従え』
まずは、相手の想い、意見をよく聴く。それに合わせて、まずはそのようにやってみる。
ある程度流れが分かり、この部分をこうしてみたらどうか?と思えば、相手の様子を見つつ、少しずつ、お伝えしてゆく。
最初から、『どうしたらよいと思う?』などと、今までそこに居なかったヒトに、いきなり聴かれるハズがない。
聴かれてもないのに、今までの流れを尊重せず、一方的に意見ばかりしていては、結局上手くいかなくなるだけなのではないか、と思う。
でもそれは、ただ言いなりになって合わせる、と言うコトではない。
まずは言われたようにやってみて、それを自分で体験してみないと分からない、始まらない、と言うコト。
これが正しいやり方!ではないが、田舎暮らしに際して、私はそうしてみた、というハナシ。
そして何より、『まぁいっか〜』と、受け流すコトが何より!
他を巻き込んでのこだわりは、上手くいかない何よりの元。
まあまあ、結局は、なるようになりますよ〜
増富温泉にハナシを戻して、『限界集落』と言われている地区に移住した、ふたりの想いは熱い!
増富温泉という素晴らしい温泉を盛り上げたい。
そして、増富地区に暮らす人々のあたたかさに惚れ、自分たちが辛かった時、苦しかった時にいただいたご恩をお返ししたいと、ホントにがんばっていた。
そんなふたりは、地区のヒトたちに理解をいただけるようにと、試行錯誤の毎日。忙しそうにしていた。
ふたりは、今年の1月に、埼玉の家を引き払って増富温泉に完全移住した。
しばらくは、土台作りの大変な時期になると思うけれど、増富温泉を愛する気持ち、そして、ここを終の住処にしようとまで思って移住してきた気持ちで、ふたりならやってゆけるやろうなと言うのが、ハナシを聴いていて思ったコト。
もちろん、『田舎暮らし=地域と密接につながらなければならない』ではない。
不動産屋さんがひとつもないような地域で、運良く土地を手に入れるコトが出来、そこに建物を建てて自分の好きに暮らす。
仕事はインターネットで。
クライアントは都会にいるヒトたちで、とくに暮らしている地域のヒトたちへ何かをお願いしたり、つながりを持つ必要はとくにない。
こんな暮らし方も、アリやと思う。
誰かが暮らし方についてあれこれ言うコトはなく、結局、本人が良ければよい。
私は何しろ、地域と密接につながってこそ成り立つ仕事をしているから、どこに暮らすにしても、今と同じく、増富温泉のふたりのように、地域に馴染めるようにと暮らしてゆくと思うが、これは、職種によっても違うし、ヒトそれぞれの考え方は様々やろう。
私は、壁一枚隔てたとなりに誰が暮らしているかも分からない、と言うような都会暮らしは、とても不安(O_O)
毎日満員電車に乗って1時間も2時間も離れた会社へ出勤するのは、とても辛い(O_O)
田舎は、ヒトとヒトとの距離が近く、時に疲れるコトもあるかもしれないが、交通渋滞もなく、素晴らしい景色に恵まれ、空気もお水も美味しい。そして、豊富町も増富温泉と同じく、やさしいヒトがたくさん。
私も、どれだけ大事にしてもらって、ありがたいばかりでここ豊富町で暮らしているか、と思う。
やっぱり、こんなのどかな町に居る方が、自分らしく在れるし、落ち着くし、心地が良い。それが何より。
都会にしても田舎にしても、地域で共に暮らすヒトとつながり、日々の交流を楽しんで行きたいのは、どっちにしても変わらないコトだ。
増富温泉は、私もここで暮らしてみたい!と思うほど、ステキな場所やった。
北杜市の山奥、バスでひたすら登って行って、やっと辿り着いた温泉郷。
バスを降りてまず目に入ったのは、こちら。
『食堂かもしか』さん。
カレンダーの裏に書いてあるような、ポップが、セロテープやガムテープでくっつけてあった。
田舎に来たぞー!という感じ。とってもレトロ^ ^
バス停まで迎えに来てくれた山田さんに、『なんてシュールな感じ!』と言ったら、笑っていた(笑)
増富温泉、遠くに住むおばあちゃんに会いに来たような雰囲気だ。
そんな中、2人が住む家にも招待してもらったが、ここは増富温泉とは全然違う雰囲気!
『DJ』をする山田さん。部屋の隅にはDJ機材が置いてあり、映画を観るためのスクリーンもあって。オシャレな洋風居酒屋のような雰囲気。
奥さんである西川さんは、お料理ダイスキ。ふたりはお酒かダイスキなのもあり、たとえ遅くなっても、ちゃんとゴハンを作り、飲みながらたべる、のやそう。
まあ、外食する場所がないから!とも言える。
増富温泉集落にコンビニはありませーん。
西川さんのお料理〜
増富地区で採れた食材が美味しくて、それをシンプルに、上手く手を加えている感じ。
一晩、味をつけて焼いた手羽元。
↓これはなーんだ?
烏骨鶏の卵!
高級品〜
増富地区の方にいただいたそうだ。
食材は、買いに行かなくても困らないほど、もらえるのやそうで。
家の前のプランターでもトマトを育てたり、その辺に育った山菜を採ってきたり。
なんて贅沢な暮らし。
今は激務の毎日やけれど、いつかは小料理屋さんをやって、増富温泉を訪れた方の憩いの場を作れたらと言っていた。
ステキな未来^ ^
頑張り時にガッツリがんばる!想い描く未来に近づいてゆけるように。
『ありがとうごした。またこうし。気を付けてけえれし。』
増富温泉にある、『増富の湯』。2人が働いている拠点。そこにある石碑。
方言って、その土地のチカラだなあ、と思った。長く長く培ってきたからこそのチカラがある。
ヒトはそうやって昔々から、コミュニティを作ってきた。
そのコミュニティがどんどんと失われつつある今。
自治会は業者委託、買い物はインターネット、なんて珍しくない。
それはそれは便利な時代だとは思うけど、ひとたび災害があったら、どうするんやろう。
どの家に誰が居るのかも分からない。
いざとなって、誰に連絡したら良いかも分からない。
今の時代は、コミュニティはネットの中で作るモノ、となっているのかも知れない。でも、やっぱり、結局はヒトとヒト、で私は在りたい。
便利過ぎるがゆえに忘れてしまったコトを、いわゆる田舎という場所は、思い出させてくれる。
やっぱり、結局は、『自分がどうしたいか』に尽きるのやろう。
自分らしく生きてゆきたい。
そんな中、どこで、誰と、どんな風に暮らすかは、とても大切。
いろいろあり過ぎて何がやりたいかよく分からなくなる都会。いろいろなさ過ぎて、ある意味選択肢のない田舎。
私は都会で生まれて育ち、ある程度の経験を積んだ後に田舎暮らしを始めた。そして、いろんな経験を積み、自分の心地良さ、求めるモノがある程度分かってきた41歳の今やからこそ、今の心地よい田舎暮らしがあるんやろうなあ、と思う。
何事も、時期は大切。
いきなり拠点を変えるのは大変にしても、都会暮らししている方にはぜひ、ふらっと、増富温泉や豊富温泉のような、ゆったりと時間が流れる場所を訪れてみて欲しいと思う。
山梨県北杜市にある増富温泉。
北海道、日本のてっぺんにある豊富温泉。
名前は似とるけど、ぜーんぜん、場所が違う。果てしなく遠い!
日本のてっぺんに居る私は、基本、どこへ行くにも遠いのです。
けれど、やっぱり、ヒトに会いたくて、出かけてゆきます。
場所も素晴らしい、景色も素晴らしいけど、やっぱり、最終的にはヒト。
ステキなヒトたちとのご縁が広がっての、今です。
修さん、ゆきちゃん、また増富温泉に呼んでくださーい(╹◡╹)
再会を楽しみに!
◎増富温泉『増富の湯』HPはこちら→★★★
ありがとうございます。
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